明太子と辛子高菜を知りたい!明太子&高菜研究

明太子ってなんの卵?明太子屋「やまや」が詳しくお答えします。

コンビニエンスストアのおにぎりやパスタでよく見かける「明太子」。明太子とはどんな食べ物なのか?「一体なんの卵なの?」その疑問にお答えします。

辛子明太子(以下明太子)について詳しく知るシリーズ「明太子の学校」。今回は「明太子ってなんの卵?」です。

質問に答えてくれたのは、
やまやで明太子の卵については右に出る人がいないスペシャリスト、土谷さんです。
土谷さん、どうぞよろしくお願いいたします!
みなさん、こんにちは!土谷です。
私は明太子の原料となる「たらこ」づくりをしています。

明太子の卵は同じものが一つとしてないので、すべてを良い品質に仕上げるために
日々、一つひとつの卵と向き合っています。

明太子はスケトウダラというタラ科の魚の卵で作られます。

明太子はスケトウダラというタラ科の魚の卵(卵巣)が原料です。
スケトウダラの卵に、唐辛子を使用した調味液で調味加工したものを明太子といいます。

他のタラ科の卵を使って唐辛子で調味加工しても「明太子」とは呼ぶことができません。

全国辛子めんたいこ食品公正取引協議会の規約では、以下のように定義されています。

”「辛子めんたいこ」とは、すけとうだらの卵巣(卵を含む。)に唐辛子を原料とする調味液等で味付けしたものをいう。”

出典:辛子めんたいこ食品の表示に関する公正競争規約

 
同じスケトウダラの卵を原料として「明太子」と「たらこ」が作られます。
「明太子」と「たらこ」の違いは調味液に唐辛子が使ってあるかの違いです。

「辛子明太子」と漢字で書かれたり「明太子」と省略される場合がありますが、どれも同じ「辛子めんたいこ」のことを言います。

■スケトウダラの漁獲シーズンと漁場

スケトウダラは主に日本海、ベーリング海、アラスカ湾などで漁獲されます。

漁獲シーズンはスケトウダラの産卵時期である12月から4月、最盛期は1月~3月で、
スケトウダラは水深100~400mの深い海域で生息していて、産卵シーズンで浮上したところを漁獲します。

日本近海では乱獲のため漁獲量が減少し、現在では主にオホーツク海、ロシア海域のベーリング海、
アラスカ湾などで漁獲されたものが多く市場に流通しています。

明太子は1匹の魚から2つ獲れる。

明太子は親魚スケトウダラの卵巣が原料です。

卵巣は1匹の魚に2つあり、「へそ」(腸管)と呼ばれる管でつながっています。
そのため本来は繋がった状態です。
1つの魚の腹から2つの卵が獲られるので2つで「一腹(ひとはら)」と呼ばれています。

おいしい明太子の原料となる「真子」について

天然の魚には1体1体個性があるように卵にも個性があります。

スケトウダラの卵の中でも明太子作りに適した卵があり、それが「真子(まこ)」と呼ばれるものです。

スケトウダラの卵の成熟過程は大きく5段階あります。
「明太子作りに最も適しているといわれる真子という卵は、塩蔵した時の粒立ちがほかの成熟過程の卵とは全く違います!塩蔵後、容器から取り出した直後の真子は本当に透明感が素晴らしいです。」

■ガムコ(未熟)

見た目に透明感がなく、皮が厚くて未成熟な卵です。粒が小さく粒子感があまりありません。

 

■早真子<はやまこ>(未成熟)

真子にはまだ十分に成熟しきれていない状態です。

 

■真子<まこ>(成熟)

見た目に透明感があり、皮が薄くて成熟した卵です。粒が大きく粒子感があります。

 

■目付<めつけ>(放卵前)

成熟期を過ぎており、皮が薄いけれども放卵が近いため、水っぽいです。透明の粒のようなものがあります。

 

■水子<みずこ>(放卵直前)

放卵直前の卵で全体がぶよぶよしています。透明の粒のようなものが多くあります。

まとめ

明太子はタラ科の魚、スケトウダラの卵(卵巣)を原料とした加工品です。
スケトウダラの卵の中でも明太子作りに最も適した卵が成熟過程の内の「真子」と呼ばれる卵です。
明太子の原料、スケトウダラの卵は自然のものであり、人間と同じように姿形が同じものは一つとしてありません。
卵の色も違えば、形も違いますし、血管のように浮き出ている「血筋(ちすじ)」の巡り方も違います。
プチプチ感などの卵質も違うのですよ。
同じものが一つとしてない卵を良い品質に仕上げるためには一筋縄ではいきませんが難しくもあり、面白くもあるところです。
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