明太子と辛子高菜を知りたい!明太子&高菜研究

明太子は英語で何という?明太子メーカーが解説!伝わる英文とアドバイス

「明太子って英語で何という?」世界の日本食ブームによって、外国の人が日本食や食文化に興味を持つようになりました。福岡のソウルフードと言っても過言ではない「明太子」は、実は海外の人になかなか伝わりにくい事があります。今回は英語で伝えるコツと伝わる英文について福岡の英会話スクールの先生にアドバイスをいただきました。


1.福岡の英会話スクール、教務主任のライリー先生に聞きました。

今回は福岡で1979年創立の英会話学校「リトル・アメリカ英会話スクール」で教務主任をされている、ライリー・ロゼリアス先生にお伺いしました。
こんにちは!ライリー・ロゼリアスです。
アメリカ・ペンシルバニア出身で福岡在住歴4年。趣味はチェロとベースギターの演奏、日本語や日本の文化を学ぶことが大好きです。


2.英語で明太子を伝えたい!伝わる英語とは?

英語を使った明太子の説明について、ライリー先生のおすすめはどのような表現でしょうか。
もちろん英語に定着している「sushi」と同じようにまず「mentaiko」と言いますね!
そして相手がそれを知らなかった場合、「spicy fish eggs」と言うと思います。「spicy roe」でもよいと思いますが、シーフードになじみが薄い人たちにとっては「fish eggs」が簡単に伝わると思います。

ライリー先生が「fish eggs」という「魚の卵」を直訳した単語をオススメしてくれたのは、私たちが英語辞書で「明太子=辛い味がするスケトウダラの卵」を訳して使っても、通じないことがあるためです。日本人は日常的に魚を食べる文化があり、魚の名前をよく知っているからのようです。


3.明太子を英語辞書で調べると「spicy pollack roe」

英語でスケトウダラは「pollack」、「roe」とは魚卵のこと。「pollack roe」でスケトウダラの卵のことを言います。
正確に英語で明太子を伝えようとすると「Spicy pollack roe」です。また、英語で「cod」とはマダラ、「cod roe」はマダラの卵を意味します。なお、貿易用語ではたらこは「salted pollack roe 」、明太子は「seasoned pollack roe」と表示されます。

マダラとスケトウダラの違いは??
関連記事:スケトウダラってどんな魚?

「cod」はわかるけど、「pollack」に関しては僕自身が魚に詳しくないからかもしれないけど、正直何なのかよくわかりませんでした。

正しく伝えようとしているのに、魚を食べる文化がない人たちにとっては、逆に耳慣れない単語で伝わりにくい場合もあるようです。ライリー先生は、日本人が発音する表現に意外性があり、解読の難しさも加わって相手側に通じないことがあるかもしれないと言います。
聞きなれない単語を日本人特有の発音だと聞き取ってもらえないかもしれないですが、正確な表現である「pollack roe」を使って言ってみるのもよいと思います。「roe」という単語は、シーフードになじみのある人にとってはわかりやすいと思いますよ。そしてそれで通じなければさらに「spicy fish eggs」など、もっとかみ砕いた表現で伝えれば良いと思います。


4.スパイシーキャビアは通じるか?

海外でもポピュラーな魚卵といえばキャビア。辛い魚卵という意味で「spicy red caviar」は通じるのでしょうか?

「caviar」という食べ物はみんなが知っていますが、何の卵かは知らない人もいると思います。
実際にはチョウザメや他の大きな魚の卵が使われていますが、それを認識せずに食べている外国人もたくさんいることから、明太子の英語表記で「spicy red caviar」と書いてあった場合、厳密には魚の種類において不正確ではありますが、問題はないと思います。

キャビアという単語は「チョウザメなどの大きな魚の卵」として使い方が定義されており、正確ではありませんが使えるようです。※1


5.明太子メーカー海外駐在員も賛同!「spicy fish eggs」が最終的には一番伝わる。

ここで、実際に海外で多くの外国人に「明太子は何か?」と聞かれた経験を数多く持っている、株式会社やまやコミュニケーションズ(以下やまや)海外事業室室長の吉原さんに実践的なお話を伺いました。
こんにちは。海外事業室室長の吉原です。
海外事業室では明太子をより多くの人に楽しんでいただくために、世界へ向けて発信しています。

吉原さんがまず英語で「明太子」を伝える時はどのような方法で伝えているのでしょうか?
まず、「spicy pollack roe」と伝えます。
でも「roe」(という単語)になじみのある人はあまり多くありません。キャビアもシーフードを食べる人には伝わりますが、案外食べたことがない人が多いです。一番手っ取り早いのが「spicy fish eggs」。さらに明太子の写真を見せるとより伝わりますよ!

吉原さんもやはり「spicy pollack roe」と「spicy fish eggs」を使い分けられているようです。今はスマートフォンなどで画像検索して明太子の写真を見せながら説明できるのでとても便利ですよね。
地名+ソウルフードとつけるとさらに地域性のおいしさが伝えられますよ!
「Fukuoka soul food Mentaiko!」

日本人=和食なので、「白ご飯を食べる時にベストマッチ!日本人が好きで美味しいものだ」というとより明太子がどんな食べ物なのか伝わりやすいポイントですね。


まとめ

明太子は英語で「Spicy Fish Eggs」言うと、よりわかりやすく伝わります。
明太子を英語で正確に伝えると「Spicy Pollack roe」ですが、この単語が伝わりにくい要因には、海外と日本の食文化の違いにより、海外の人々がシーフードに関する単語に詳しくないという背景もあるようでした。初めて見聞きする日本の食べ物を紹介するには、なるべく平易な単語と画像で紹介するとよいようですね。福岡が誇る、おいしい日本の食べ物「明太子」を英語でスムーズに伝えられるよう、この記事が参考になれば幸いです。

■参考文献■
※1 Cambridge Dictionary
https://dictionary.cambridge.org/ja/dictionary/english/caviar
■記事作成協力■
リトル・アメリカ英会話スクール
福岡市に本校を置く、1979年創立の英会話スクール。創立者ヘリーン・ジャーモル・内田氏によって確立されたオリジナルの指導法で、スクールでの対面レッスンのみならず、オンラインレッスン、その他各幼稚園・保育園、大学、専門学校、ホテル、病院などでも出張レッスンを実施。「チャレンジブック」に代表される自社開発の教材は全国の小中学校や学習塾、英会話スクールなどでも幅広く使用されている。

リトル・アメリカ英会話スクールHP
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